レポート

今年度3回目のレクチャーセミナーは、滋賀県大津市での開催でした。琵琶湖に近い大津市生涯学習センターには、滋賀県内のほか大阪、京都から約25名の方がお集まりくださいました。
滋賀開催にあたっては、滋賀県内で生活困窮者への食糧支援の活動を行っている「フードバンク滋賀」さんが共催団体として、会場選びから広報まで全面的にご協力くださいました。

レクチャーセミナーの様子

もやい理事長・大西連からは、〈もやい〉の活動の説明のほか、日本の貧困の現状や、生活保護をめぐる社会状況について説明しました。また、滋賀県内の生活保護の利用状況や困窮者自立支援制度の相談実績についても、データを用いながら、現状の支援の課題について考えました。

参加者の質問に答える大西理事長

グループワークでは、子どもの給食費の無償化について、「全員無償にすべき」「(所得などに応じて)個別に無償にすべき」の二つの意見に分かれてもらい、その理由についてディスカッションしました。参加者のみなさんのなかには、自分の考えと違うほうの意見を割り振られて戸惑いながらも、自分とは違う意見の人の気持ちや論理を懸命に考えながら発言をされていた方も見られました。

グループワークで付箋に意見を書き込む

続いて、今回の共催団体である「フードバンク滋賀」の活動について、代表の太田茂雄さんからお話をいただきました。フードバンク滋賀では、品質には全く問題ないにも関わらず、市場に流通することのない食品等を無償で引き取り、食品を必要としている個人や団体に直接届ける活動をしています。現在は、滋賀県南部地域の約50世帯の方に食糧支援を行っているそうです。

フードバンク滋賀の活動について説明する太田茂雄代表

質疑応答ではフードバンク滋賀の活動についての質問も多く、セミナー終了後のアンケートでも「フードバンクの活動を知れてよかった」とか「フードバンク滋賀の活動に参加してみたいと思った」といった回答が見られました。このセミナーをきっかけに滋賀県での困窮者支援の連携がすすめば、セミナーを主催した〈もやい〉としてもこんなにうれしいことはありません!

滋賀での開催を終えて

セミナーの準備段階のとき、フードバンク滋賀の太田さんからは、「滋賀では、貧困問題は埋もれて見えづらい。だから問題意識がない人も多い」「無意識のうちに貧困は自己責任だと思っている人も多い」という話を聞いていました。しかし、このセミナーを通じて、貧困はすぐ目の前にある問題であり、社会構造から生じている問題であり、だからこそ自己責任といって終わらせるのではなく、一緒に社会を変えていこうということが共有できたと思います。(講座担当:加藤歩)

最後にみんなで記念撮影