レポート

年度末押し迫る3月17日(土)、島根県雲南市にある雲南市社会福祉協議会本所(三刀屋健康福祉センター内)多機能集会室にて、『貧困問題を「学ぶ・伝える」レクチャーセミナー in 島根』を開催しました。

〈もやい〉の活動について説明する大西

島根県開催にあたっては、雲南市で活動するNPO法人おっちラボと、社会福祉法人雲南市社会福祉協議会に、広報や会場提供など全面的にご協力いただき、開催にこぎつけることができました。

「レクチャーセミナー」の参加者は約20人。行政職員の方、学校関係者、医療関係者、地域福祉に関わるさまざまな活動をされている団体のメンバーなど、さまざまな方が参加されました。

まずもやい理事長の大西が、さまざまなデータをもとに日本の貧困の現状を紐ときました。そして、社会経済の構造の中で貧困が拡大しているにもかかわらず、自己責任論が蔓延し、自己責任論が強まれば強まるほど困っている人が声をあげにくくなっているという現状を最後に共有して話を締めくくりました。

続いて、「声をあげられない人が声をあげるには何が必要か?」をテーマに、地域や自治体には、そして自分には何ができるかを考えるワークショップを行いました。

真剣に意見を出し合う参加者たち

ワークショップの後は、休憩をはさんで、島根の困窮者支援の現状や課題、支援の活動の様子などをお話しいただきました。

島根県地域福祉課の規家さんより、県の現状について豊富なデータをもとに概説していただきました。

雲南市社会福祉協議会の土屋さんが市社協の困窮者支援の取り組みについて熱く語りました。

おっちラボの小俣さんより、プロジェクトの具体例を中心に活動紹介がありました。

おっちラボは、雲南市に拠点を置くNPO法人で、地域の課題解決に取り組む若者や市民の支援や育成を行う団体です。元気に楽しく安心して暮らせる地域づくりを目指す若者や市民に、学びの場を提供し、地域に根ざした活動をしています。
今回は、そのおっちラボと、地域福祉の中核を担う雲南市社会福祉協議会が、共催団体として会場選びや集客等にご尽力くださいました。 後から伺った話ですが、このレクチャーセミナーの開催がきっかけとなって、初めておっちラボと社会福祉協議会がつながり、初めてお互いの事務所を訪れたとのこと。〈もやい〉のレクチャーセミナーがこのように地域の社会資源がつながるきっかけとなったということはとても嬉しいことです。

最後に、グループごとに企画を考えるワークを行いました。地域で困っていても声を上げられずにいる人がどうしたら声をあげられるようになるか?というお題に対し、5グループが5グループともそれぞれ独自色のある企画を考えて発表してくれました。食事をとおして高齢者もひきこもりの人も親世代もつながれる企画、夜集合の「こっそりキャンプ」、子どもの宿題をみんなで手伝う企画などなど……。

島根での参加者の方々は、みなさん元気でやる気満々の方が多く、「今後自分でもセミナーをやってみたいか」というアンケート項目に対し、「やってみたい」「少しやってみたい」が回答者の半数以上。みなさん地域をよくしようととても意欲的で、こちらのほうが元気をもらうような、そんな回になりました。

アンケートの中で印象に残ったのは、「(困窮している)本人の立場」への理解を深めることができた」というもの。私たち〈もやい〉も、他者への想像力を大切に、これからも活動を続けていきたいです。(加藤歩)

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