2019年度の提言活動

 〈もやい〉では設立以来、さまざまな提言活動をしています。
2019年度は「新天皇即位にともなう10連休中の生活困窮者施策についての要望」、
2018年度より行っている「生活保護制度の改善および適正な実施に関する要望」、
「無料低額宿泊所の設備及び運営に関する基準(案)」についての意見(パブリックコメント)、
「SDGsグローバル指標に対応する日本の国内貧困指標についての要望」などを
厚生労働省の関係部署に対して提出しました。

また、昨年末からchange.orgを用いて、
「東京2020オリンピック・パラリンピック開催にあわせて野宿者たちを追い出さないで!」
というキャンペーンを開始しました。

署名の呼びかけ:「2020年東京オリンピック・パラリンピックの開催にともなう野宿者や安定した住まいをもたない生活困窮者への対応について」の提言

 長期休暇中の対応を求めた提言については、
「年末年始の長期連休中における生活困窮者支援等に関する協力依頼について」
という事務連絡が厚労省より発出されたほか、
昨年度の提言で触れたフードバンク等で得たものについて、
2019年度から実施要領が改訂され原則収入認定されないこととなりました。
 もちろん、提言内容についてすべて反映されるわけでもなく、
すぐに貧困にかんする制度がよくなるとは限りません。
しかし、少しずつでも、多くの人がより生きやすい社会にするべく、
提言活動を続けていきたいと考えています。

来年度の提言活動

 先述の通り、昨年末から東京五輪に関するキャンペーンを開始しましたが、
来年度頭にはこの成果とあわせて、
「2020年東京オリンピック・パラリンピックの開催にともなう
野宿者や安定した住まいをもたない生活困窮者への対応について」
という提言書を組織委員会、日本オリンピック委員会(JOC)、
東京都知事に対して提出する予定です。

 また、来年度も引き続き厚生労働省に対して
生活保護制度に関する提言を行うべく、現在準備を進めています。
詳細については追ってお知らせしたいと考えておりますが、
現時点では転居の際の一時金(「敷金等」)に「鍵交換費用」を含めること、
家具什器費で冷蔵庫・洗濯機などの購入を原則認めること、
住宅扶助の特別基準採用の基準の見直し、障害者加算の認定基準の改善、
保護施設等における性的マイノリティへの対応についての
実態調査および改善などの項目を新たに盛り込むか議論しています。
生活保護制度の問題点・改善点について幅広く提言をしたいと考えておりますので、
ご意見・アイデアをお持ちの方はぜひお知らせください。

 さらに、提言について検討する中で
必ずしも生活保護制度にとどまらない問題についての意見も出てきています。
入居支援、不動産仲介などの活動をしている中で、
アパート等を借りる際の連帯保証の問題や入居差別の問題などに日々直面しており、
それらを踏まえた上でどのような社会(制度)のあり方が望ましいのか、
〈もやい〉でも議論を重ねて具体的な提言の形にできればと考えております。

お知らせ

 政策提言の一環として、現在〈もやい〉では
困窮状態にいる性的マイノリティの方が公的な支援制度を利用する場合に
経験する困難について、研究者と協力して聞き取り調査を行っています。
聞き取りをさせていただいた内容は、個人が特定されないように匿名化処理をした上で、
論文や報告書、提言書という形で社会に出していくことを考えています。
 もし、支援制度等の改善のために
こうした調査にご協力いただける方/ご紹介いただける方がいらっしゃいましたら、
ご連絡いただけると幸いです。(結城)

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