生活相談・支援事業担当の多田です。
この記事では昨年12月30日(月)と1月2日(木)に行った
チャット相談&かけつけ支援についてご報告します。

チャット相談&かけつけ支援について
〈もやい〉では、公的機関が長期休みに入る年末年始に、
チャット相談&かけつけ支援を数年前から実施しています。
インターネット上のチャットシステムを利用して相談を受け付け、
必要に応じて車で現地に伺い、休み明けの公的支援までのつなぎ支援を行うものです。
特に今回の年末年始は最大9連休となることもあり、
生活に困る方が増えることも予想されました。
公的機関は長期休みに入り、日雇いの仕事はストップ、
漫画喫茶やネットカフェは終日週末料金になり、
ファストフード店なども昨今の「働き方改革」で
営業時間を縮小する可能性があったためです。
各支援団体も年末年始は連日炊き出しなどを行っていますが、
そのような情報を知らない、行く手段がない、列に並ぶのにためらいがある、
という方にアプローチできる数少ない手段のひとつがチャット相談&かけつけ支援です。

当日の様子
当日は事務所に集合したスタッフとボランティアが、
2台の車に分かれて駆けつけ態勢を組みました。
2日間合計で約10件の相談を受け、4件現地に伺い、
1件緊急支援的に食料セットを郵送しました。
相談内容はプライバシーに関わるため割愛しますが、
相談者が滞在していたカフェや自宅最寄りのコンビニ駐車場で待ち合わせをして、
その場で相談をお聞きして、必要な支援を行いました。
相談者の内訳としては、やはり若年層や女性からの相談が多い傾向にあります。
また、どうしても高い年齢層の方などにはチャット相談のハードルが高いことも事実です。
チャット相談では捕捉しきれない層にどのようにリーチするか、
来年度に向けて検討が必要かもしれません。
もっとも、今回のように最大9連休となると我々の支援にも限界があります。
本来であれば、不安定な雇用や住まいによって生活を脅かされている人が、
365日いつでも公的な支援を求めることができる環境が理想です。
一方、一部の自治体では年末年始も役所を開いて相談に対応するケースが増えてきました。
これまで〈もやい〉を含め困窮者支援団体が訴えてきたことですが、
長期休みにおける相談体制も少しずつではありますが拡充しています。
今年も〈もやい〉のミッションである「貧困問題を社会的に解決する」ために
どのようなアプローチが有効なのか、時代の変化やニーズにも的確に対応しながら
活動を続けていきたいと思います。(多田)